昭和初頭、黒谷了太郎が思い描いた八事を巡る都市計画「山林都市」。都市計画家の夢見た「小都市へのユートピア」とはどんなものだったのでしょうか?「四季の名所」をむすぶ「環状道路」、等高線に平行な緩い「踏み分け道」、等高線に直交する道は「参道」、折り返しの「電光型蛇行道」。道路交差点の「交叉させぬ十字路」、階段坂に面影を残す「名古屋一の大公園」。ユートピアのまちは何故至らなかったのか想像しながら、八事丘陵地の高低差をマニアックに歩き、地形に残った記憶を訪ねてみます。