現代美術家で小説家でもあった赤瀬川原平さんが提唱した超芸術トマソンは、路上観察で発見した“無用の長物”を無名作家による現代美術に見立てた、知的な大人の遊びです。モノ本来の在り方とその変容した姿を観るとき、色々な事に気付くと同時に人の営みを深く考えさせられます。江戸時代から大衆庶民のまちとして賑わう大須界隈は、超芸術トマソンをはじめ、現役リタイヤ後に活用される転用道具類、絶妙な経年変化を見せる生活の痕跡が各所に見られる地域です。昔ながらのまちの懐かしさを感じながら、“美の発見者”となる小さな路上の旅を楽しみましょう。