江戸時代は尾張藩中級武士の武家屋敷が建ち並んだ文化のみち白壁地区は、明治以降にその広い敷地をそのまま活用した実業家の邸宅が軒を連ねました。威容を誇るネオバロック建築の名古屋控訴院地方裁判所(名古屋市市政資料館)や名古屋初のカトリック教会であるカトリック主税町教会をはじめ、陶磁器輸出商の春田鉄次郎や井元為三郎(文化のみち橦木館)、トヨタ自動車ゆかりの豊田佐助の邸宅、そして日本の女優第一号の川上貞奴と電力王と謳われた福澤桃介が暮らした二葉御殿(文化のみち二葉館)といった珠玉の近代建築の数々を、明治・大正の偉人の足跡と共にたどります。明治の気骨と大正の浪漫にあふれた人と時代を堪能しましょう。