三重県の伝統工芸品「鈴鹿墨」をご存知でしょうか。鈴鹿墨の発祥は8世紀ともいわれ、それから約1200年鈴鹿の地で墨をつくり続けてきました。伝統的な鈴鹿墨の製法を唯一受け継ぐ進誠堂の墨は、煤や膠など天然の材料だけを使い、職人が一つ一つ丁寧につくるため、完成までに早くて100日、長いものだと3年以上もかかります。進誠堂でつくられた鈴鹿墨は、多くの書道愛好家に幅広く使用されています。
ツアーでは、鈴鹿墨の歴史や製作に使う道具、製造方法を教えてもらい、固まる前のほかほかで柔らかい墨玉を使った「墨練り・型入れ」、一人ひとり違った形の墨ができあがる「にぎり墨」を体験してもらいます。さらに、色鮮やかな墨や1分で磨れる墨など、新たな墨の可能性にも挑戦している進誠堂のお話を聞いて、1000年先まで文字を残す日本の「墨」の奥深い世界をご堪能ください。墨を使った商品のお土産もあるのでお楽しみに。