日本で街の中に公園をつくるようになったのは、明治以降と比較的歴史は浅く、海外からの考え方として入ってきたのが始まりです。一方で街路樹の歴史は古く平安時代にはあったといわれ、江戸時代にも街道の松並木などが植えられました。

現在も新しい公園ができたり、街路樹が植え替えられたりと都市の緑化は何かと気になる話題ですが、交通機能の観点から見るか、都市計画から見るか、人間視点か、樹木視点か等なにを中心に据えるかによって優先されることが異なるのだそうです。さらには「自然」に対する考え方も日本人と諸外国とで異なることや、時代によって求めらることも変化していくことなどから「都市緑化」と一言で言っても様々な事柄が絡み合っていることがわかります。

今回歩くコースは戦前から変わらぬ区画を残したまま公園になった久屋大通公園とその南にあるフラリエ。近年リニューアルが行われ公園の景色が大きく変わったこのエリアを伊藤さんの忖度しない解説とともに都市緑化の観点から見ていきましょう。