今から118年前の明治41年、地元の実業家・岩瀬弥助が、本を通した社会貢献を志して創設した私立図書館として誕生した西尾市岩瀬文庫。全国の古書店や古美術商などから蒐集した蔵書は8万冊余り、国の重要文化財「後奈良天皇宸翰般若心経」(戦国時代)をはじめ、その多くが江戸時代以前の書物=古典籍です。
骨董的価値が高い、かしこまった書物ばかりではありません。名もなき人が日常をとつとつと綴ったような素朴な本も積極的に集められており、教科書には載らないようなその時代の暮らしぶりや思いなどを窺い知ることができます。
今回は、開催中の特別展「〈国重要無形民俗文化財指定30周年記念〉言祝(ことほぐ)-西尾の三河万歳師-」にちなんだものをはじめ、新春にぴったりのおめでたい古典籍を楽しみましょう。
昔の日本人は、言葉には現実を動かす力【言霊(ことだま)】が宿ると信じていたため、年の初めには三河万歳のようなおめでたい芸能を見たり、立身出世の文学を読んだりしたそうです。このツアーではそれだけに留まらず、良い初夢を見るために枕の下に忍ばせた「宝船の絵」や当時お年玉として流行した「すごろく」、子どもの成長を祈った「郷土玩具の古典籍」、さらには風邪が流行するこの季節にピッタリの疫病退散の「魚姫図」等々おめでたいをたくさん浴びていただきます。
みなさんにとって素晴らしい一年になることを願う祝福のツアーです。






